2019-10-24

【潘柏霖】人生の苦痛や困難を一時だけ忘れるために台湾の若者が書いた詩集「1993」

みなさま こんにちは。

台北で良いと思った本は積極的に購入している汀羅です。中国語の本は本当に大好き。勉強する意味もあるし、日本は繁体字で書かれた本は入手困難で高額だから台湾で買う。台北には「誠品書店」という素晴らしい書店があるのでいつもそこで買います。

@誠品書店台大店(公館)

台北の誠品書店の店舗一覧はこちら。♥
台北全店舗営業時間や場所を確認できます。

汀羅がよく利用する誠品はここ台湾大学前の「台大店」、24時間営業の「敦南店」、巨大な大きさの「信義店」などです。台北の全ての誠品は上記のリンクで検索可能です。どの店舗も綺麗で素敵な書店なのでおすすめ!洋書などもたくさんあります。

しょっちゅうここにいます。

誠品書店はいちいちおしゃれだから本当に大好き。

深谷かほる「夜廻り猫」

日本の書籍は雑誌もアニメもたくさんあるよ。汀羅はいつも誠品で日本では今この本が人気なのか~と知ります。日本の小説やアニメは台湾で売上ランキングの上位を占めるほど人気があります。

中国語の教本もいつもここで購入。

事前に調べて欲しい本が決まっている時は探すのが大変なので店員さんに言って持ってきてもらいます。スマホでほんの画像などを見せればOKです。特に決まっていないときは店内を一通り見てから買う本を決めます。偶然の出会いが多いのも誠品書店の素晴らしいところ!

№1♥自費出版から出発した潘柏霖の詩集「1993」最高にカオスな世界に激ハマり。

台湾は可愛い本が多いよ。

潘柏霖「1993」 500元(約1800円)

中を見た瞬間、あ絶対汀羅は好き系だ♡とわかりましたので即買い。タイトルの「1993」は潘柏霖の誕生日だそう。非常に個性的な装丁でヒモで閉じてある! 表紙もすごく惹かれるデザインです。台湾には本当に可愛い本が多い。

呪文、麻薬、恋人、骨、怪物。

こちらの本は詩集です。2015年に自費出版からスタートしたとのことですがすでに台湾では3版目となった人気の詩集。ですがご本人はこの再販に困惑しているそうで、詩を書くのは 「人生の苦痛や困難から一時だけでも逃れるため」なのだそう。あくまでも自然体の方とお見受けしました。

素晴らしい詩集です。

底なし沼のようなどっぷりカオスにものすごく共感できる。美しい中国語の文字とともに。

この人マジで大丈夫か?と思うほどものすごい泥沼のような混沌とした心理状態が垣間見えます。しかしながらそこにものすごく共感している自分がいます。そして中国語の繁体字の美しさと混じり合って、最高に素晴らしい詩に仕上がっている。

この詩集をつくった潘柏霖が気になって仕方がないので調べました!
※情報が少なく汀羅の自力なので間違ってたら本当にごめんなさい。m(_ _)m

潘柏霖(パン・ボーリン)台湾の小説家・詩人
台北市出身 1993年生まれ(26歳)
男性(恐らく恋愛対象が男性)
大学卒業後、詩を書き始める
ちびまる子とディズニー、プーさんが大好き

潘柏霖インスタグラムはこちら♥

https://www.instagram.com/p/B3zRJZUlbHn/

生き延びるための呪文。朝も夜も読んでしまう。

日々の生活の日常の詩かと思ったらかなり恋愛話が多い。そこがまた好きになった理由。文章を読む限り恐らく恋愛対象が男性なのではないかと汀羅は思います。可愛いキャラクターが好きだったり恋人を「自分の金魚」と言うところとかすんごく台湾男子っぽい。 潘柏霖の人生や恋愛に対する心の闇、深い考えにどんどんハマっていきます。

№2♥汀羅の心にグッときた詩を日本語に訳してみました。日本でも出版してほしい!

中国語の詩を日本語訳する作業も奥深い。

♥いつも通り汀羅の解釈&言葉で日本語に訳しています。
台湾中国語学習の一環です。

請喜歡我(私を好きになって下さい。)

私はあなたの目から自分を見たくない
本当の自分をわかってもらえるかどうかわからないから

私はあなたの詩の中にわたしを見つけたくない
もしかしたら自分じゃないかといつも怯えている

夜中に目が覚めるのはもっときらい
あなたから受け取るメッセージは良いことではないはず

私はあなたと手をつなぐこともきらい
親密な感じが私を不安にさせる
この手を離したらあなたはすぐに離れていってしまう気がする

私はあなたと一緒に写っている写真が嫌い
あなたがどう私を見ているのか気が付きたくない
私がどうあなたを見ているかも知らなくて良い

私はあなたと話をすることが嫌い
その会話ひとつひとつが怖い
話をするとすごく近い存在になっていくから

あなたがどこにいても私を思い出さないでほしい

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我要怎麼告訴你我是那座屠宰場
(僕が死に場所だってこと、君にどう伝えればいいんだろう)

僕がやっぱり死にたいと考えていたのはたぶん17歳と24歳の時
13歳の時はもっと死にたいと思ってた

前よりも少なくなったけど死ぬことを考えている
どうしてか自分でもわからないけど 死ぬことと友達になったからかな

はっきりしているのはそれまで蓋をして見ないようにしていたのは
やっぱり今はこの世界が好きになったから
もしくはこれ以上愛せないから

もちろん今まで楽しいこともあった
だけど残念なことに楽しいことで辛いことは帳消しにはできない

僕は君にもっと楽しい話がしたい
辛い話はもっと少なくていい

きっとうまくいくよと言いたいけど実際にはそうはいかない

良い詩と悪い詩を同じ一冊の詩集の中に入れると
良い詩も悪くなってしまうように

話をまとめよう

ある時君は花畑が欲しいと思う
そこで良く育つ植物もあれば育たないものもある

自分のやってきたことを振り返って申し訳ないと思う
だけど真剣には謝らない

備忘録(ベイワンルゥ)

わたしは結婚もしないし子供もいらないと決めた
ただ数人を愛していきます

全てを捧げても良いと思う1人の人に出会って
どんどん深い仲になってたくさんの時間を費やす

くだらない恋愛映画をたくさん見て
実際に愛を語り合っているような錯覚に陥る

バレンタインデーには街を走りまわって
そして重要なことは実際に愛を伝えることだと気がつく

街でどうでも良い抗議のデモを見た
ずっとクローゼットの中にいる友だちを思い出した
たまにクローゼットの外に出てきて話をする

どうして人は互いを傷つけ合うのかを話し合う
子供は許されるのにどうして大人の男にはキスしてはいけないのか

楽しさを見つけることはどんどん困難になっていく
幸福とは本当に満たされるものなのか

命は本当に自分のゴールを見つけることができるのか
どうしてまだわたしたちはこんなに寂しいのか

請教我如何閱讀一首詩
(この詩をどう理解すればいいか教えてほしい。)

水がいっぱいの金魚鉢
毎日少しづつ水が蒸発していく

君がいなくなってから
僕は自分のことを知っている人が誰もいない場所に行こうと決めた

君がまだ僕のそばにいて僕もまだ君を愛していたら
僕たちの別れはすべてここにたどり着くためだったのかもしれない

君が僕のそばにいない限り僕はこれから良くなることはない
僕を安心させる世界は何もない

僕はひとりここで踊る
くるくると廻って振り返った時ふと君のことを思い出した
君が僕から離れていったことを思い出した

だから踊ることをやめられないんだ
君が本当にここにいないことを思い出したくないから

僕はどこにも行きたいと思わない
ただ君と一緒にいたいだけ

僕は君が必要
君は僕の金魚

信仰(シンヤン)

本気で一生ひとりの人を愛すると決心することが
正しいことかどうかなんてどうでもいい

ただ君を抱きしめたい

那些我想告訴你但不能真的告訴你的事情
(君に伝えたいけど本当のことは言えない話)

10歳
怪物が僕を食べた 僕は怪物のお腹の中に何年も住んでいた

昨日ある人がナイフで怪物のお腹を切った
僕は外に出て 怪物はもう死んだから安全だと言われた

僕はここが安全だとは思わなかったけど言えなかった
僕が自分から怪物のお腹の中に入ったことも言えなかった

怪物と何度も一緒に踊ったことも
怪物が自分を一度も傷つけたことがないことも言えなかった

13歳
僕は男の子にキスをした
それが初めて自分が男なんだとわかった時だった

その子は僕が何をしたのかわからないふりをして
僕のことを知らない人のように接した

18歳
怪物が戻ってきた もうここには来ないと思っていた
僕の父もこの怪物を見たことがない 

僕は自分の母を知らない
母親がどんなものであるか息子なら知っているべきなのに

僕の知っている母のイメージは父親という感じ
僕はたまに父から生まれて育ったのではないかと思う

怪物は僕に化けて家族と一緒に食事をした
家族はその怪物が食べているのは僕の骨だということを全く見ていない

怪物は笑うことを学んだ
怪物は父の誕生日を覚えた 父の教訓も聞いていた

怪物は自分が正常な男であると思った

24歳
僕と君は一緒に暮らしている
いや違う、ただ一緒に住んでいるだけ

ひとつのベットの上で一緒に寝て同じ時間に起きる
僕たちは抱きしめ合う

朝ごはんを食べて テレビを見て 映画館に行く
手をつないで家に帰る

だけど君はほとんど家にいない
僕は君がここにいないことに気がついた

僕は死にたいんだ いや違う、また言い間違えた
もう何も書けないって君に伝えたいんだ

君はそんなの関係ないって言う
その時僕は全部わかった 君はずっとここにいなかったってことが

我知道我不能控制我的生活
(僕は自分の日常を自分でコントロールできないって知ってる)

僕がもっと小さくて可愛かった頃

誰かと一緒にテレビを見るなんてクソだと思った
文学なんて超暇人が自己満足のためにやってると思った

僕の血管の中には怒りがあって
僕の頭の中には 24時間営業の処刑場

僕の心はカオス

僕にとって日常は地獄 恋人は麻薬
君は僕に近づかない方が良い だけど君は僕から遠くには行けない

夢は自分の道を見つけること
それは生き続けるための言い訳 死にたい人間はみな軟弱だ

僕は人が嫌い だけどみんなから愛されたい
みんなをおもちゃにして また恋人も変えた

ひとりの人を愛し続けるなんて
たった一粒の頭痛薬と同じぐらい全然足りない

僕は同じ場所でずっと仕事することができない
周りのくだらない連中に いつも怒鳴りたくなる

僕は幸福が嫌い コメディが僕を泣かせる
僕は恋人が女の話をするのも嫌い 自分のことを考えてほしくもない

僕は愛の意味を知らない 家族と一緒の食事は地獄
僕は悪魔だ 

喜び 笑顔 安らぎ 僕にとってはすべて無意味

人生とはただ走り回るだけで
動かないやつはこの世界に飲み込まれるだけで

僕はもっと欲しい
明日はもっと欲しいって毎日考えている

1秒前に食べたアメが1秒後には溶ける
1秒前は甘かったのに たった1秒も続かない

僕は知らない人と言い争う 周りの人の発言を断ち切る
今まで出したことのないような大声で

僕は僕がいつ死ぬかわからない
だから生きている

僕は今まで出会った人たちと愛し合うことはもうできない
僕にケーキを送ってくれた人たちはいなくなった

周りの人間なんて僕はどうでもいい
みんなも僕のことをほっておいてほしい

♥まとめ

台湾人の書いた詩集の一部を中国語学習のため日本語訳しました。素敵な詩です。 恋愛話が多いのが好き。文章を読む限り恐らく恋愛対象が男性なのではないかと汀羅は思います。 潘柏霖の人生や恋愛に対する心の闇、深い考えにどんどんハマっていきます。




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