サイトアイコン 華流汀羅

「如懿伝」青櫻はなぜ如懿と名前を変えた?改名した本当の目的と名前の意味

みさなま おはようございます。

花粉症と生理痛で体調激悪の汀羅です。台湾では花粉症はないのでこの時期日本にいるのは本当に辛いです。季節の変わり目は体外体調を崩しよく寝込んでいる汀羅なのですが寝ながらベットでドラマ「永遠の桃花」を見ています。(笑)みなさまもお体ご自愛ください。🙇‍♀️

如懿伝開始冒頭の物語は先帝の皇后で如懿の叔母である「鳥拉那拉·宜修(ウラナラ)」と乾隆帝の養母である「鈕祜禄氏(ニオフル)」の争いに如懿と乾隆帝が巻き込まれていきます。この二人の皇后はドラマ「宮廷の諍い女」に登場する主人公「甄嬛・熹貴妃」と「景仁宮皇后」です。

ウラナラとニオフルの争いは如懿伝冒頭から最後までずっと引きずっていくことになる問題で如懿の人生を左右する大事です。本日は如懿がなぜ皇太后に改名させたのか?汀羅の個人的考察が含まれますがその真意を中国語のセリフを元に語っていきたいと思います!

♥皇太后に改名させた本当の目的

〈参照〉如懿を演じた周迅です!大好き💓

如懿は突然皇太后に「自分に新しい名前をつけてほしい」と願い出ます。この申し出を全く予測していなかった皇太后は訝しげに如懿に望みは一体何なのかと問います。その問の如懿の返答が以下。

「情深義重 兩心相許」

qíng shēn yì zhòng liǎng xīn xiāng xǔ

如懿はこう答えたのですが日本版を見ていたら日本語字幕でこれを「愛」と訳されておりなんと潔い!竹を割ったような和訳であるな!と汀羅は思わずテレビの前でワオと叫びそうになったんですよ。💦

この成語を「愛」と解釈すると結婚したばかりの如懿と乾隆帝の「愛」なのか?人生を生きる上での「愛」なのか?と非常に解釈が広くなるのですが、この成語は読んで字の如しで如懿が皇太后に求めた「お互いを尊重し思い合い、互いに許し合いたい」という一途でピンポイントな願いです。如懿は皇太后に「あなたとこれから仲良くやっていきたいんです!」と言っているのです。

如懿は「櫻はピンク色なのに名前に青がついているのでおかしいから改名したい」と言っていますがこれは口実で本意ではありません。これから乾隆帝の妃として後宮で生きていくために叔母と敵対したニオフルと良い関係を築いていかなければ自分も乾隆帝も無事では済まないと考えたからです。

♥改名は皇太后・乾隆帝・如懿の関係改善の秘策

この改名作戦は如懿の聡明で賢い性格を表している大変に素晴らしい解決方法であったと汀羅は感嘆します!皇太后と乾隆帝、これから後宮で生きていく自分、改名によりこの全員がウィンウィンの関係を作るきっかけにしようとしたのです。

皇太后が如懿の名付け親となれば如懿に対し情が湧くでしょうし、如懿もまた皇太后を今よりも慕う気持ちが生まれるはずです。またウラナラとして生きた過去に区切りをつけたいと如懿は言っているので「ウラナラではなく愛新覚羅として生きる」という覚悟を皇太后が拒むはずはありません。

皇太后は憎いウラナラの姪である如懿をことごとく排除しようとしており、それをよく思わない乾隆帝は皇太后を恨むようになり関係は悪化します。そのような状況では如懿も当然立場が悪くなるため如懿はひとり静かにこの秘策を考えチャンスがあれば自ら申し出ようと考えていたはずです。

♥「如懿ruyi」の名前の意味

如懿=美しく静かである

皇太后は「如懿」という名前を新しく授けますが、通常同じ発音である「如意ruyi」を想像するため如懿もドラマの中でこちらの如意なのかと問いただしています。如意は中国文化や中国語ではよく使われる「意のままになる」という意味の言葉です。ですがこの如意ではなく「如懿」でした。

皇太后のつけた名前「如懿」にはどんな意味があるのかもっと深く探ってみたいと思いました。「懿yi4」は辞書ではりっぱで美しいという意味ですが、ドラマでは「懿德=美徳」「懿行=善行」「懿旨=皇太后や皇后が出す詔(みことのり)」という解釈も含めて美しく静かであるという意味が込められています。

中国の取名辞典では「懿」の字はかつて王族しか名前に使うことができなかったという説があり現代では優雅で高貴、エレガントであるという意味で女性の名前に使用されています。「懿」字の左は「壹(1)」右が「次」「心」となっておりドラマでも如懿が言っていたのですが「ひとつの心」という解釈もできます。

皇太后の若かりし頃の思い出も含まれた?

如懿伝の皇太后ニオフルはドラマ「宮廷の諍い女」の中で宮中に入ったばかりの若い頃、体が弱く病気になりひとり寝宮で寝ているような生活をしていた時期があります。皇太后が如懿に「若い頃は人生がまだわからないだろう」と言っているのですが、如懿の名前に静かであるという意味を込めたのはこの自分の経験を含めているのではないかと推測します。

またニオフルのウラナラに対する憎しみは消えることはないため「余計なことはしないように」「余計な口出しはしないように」という如懿を牽制する姿勢もこの名前に込められているのかもしれません。これからの人生を後宮で歩んでいく如懿に静かで美しくあってほしいという意味にはたくさんの解釈を想像させます。

♥まとめ

如懿の名前についてはまだまだ語りたいことがあるので別枠で記事にしたいと思っている汀羅です。如懿はドラマの最初から最後までまさに「美しく静かである」ことを体現しています。他の貴妃たちが悪さをしても静かに冷静に対処していて、だけどやられたことはやり返すその姿勢もまた静かで美しいのです。

如懿はささやくような小さな声でいつも話しています。雲徹が宦官にされたときも静かにむせび泣いており、最後に死ぬときもひとり静かに死にます。如懿の名前に込められた意味はドラマの中で一貫して表現される重要なコンセプトです。ぜひこの改名のシーンを今一度じっくりご覧頂きたいと思います!

モバイルバージョンを終了