ドラマ【君、花海棠の紅にあらず】ファン必見の映画!「さらば、わが愛・覇王別姫」解説
みなさま おはようございます。
2021年ゴールデンウィークは大好きな于正ドラマ「君、花海棠の紅にあらず(原題:鬓辺不是海棠紅)」について語っている汀羅です。この作品を考察するにあたりどうしても比較、頭をよぎってしまう映画「さらば、わが愛/覇王別姫」があります。
ブログで語るのも恐れ多い華流レジェンド映画🎬🙇♀️
覇王別姫は汀羅は長年に渡り何回も繰り返し見ているレジェンド作品です。中国ではこの両作品を比較するなという意見もありますが、ドラマ「鬓辺不是海棠紅」を見る上で絶対に見逃せない映画です。本日は映画「さらば、わが愛/覇王別姫」について語っていきたいと思います。汀羅の個人的考察が含まれます。レツゴ!♥
♥映画「さらば、わが愛/覇王別姫」とは?
邦題 | さらば、わが愛/覇王別姫 |
原題 | 覇王別姫 |
公開年(※中国) | 1993年 |
監督 | チェン・カイコー |
主演 | レスリー・チャン、チャン・フォンイー、コン・リー |
受賞 | 第46回カンヌ国際映画祭・パルム・ドール |
分類 | 民国・愛情・京劇 |
「さらば、わが愛/覇王別姫」あらすじ
京劇の人気俳優「程蝶衣」と「段小楼」は子どもの頃にとても厳しい修行をする。程蝶衣はあまりにも京劇にのめり込み役と現実が交錯し段小楼を愛するようになる。段小楼は菊仙と結婚し3人の関係がこじれていく。程蝶衣はアヘン中毒になる。日本軍が侵略し混乱する。文化革命により3人が憎しみ合う。かつてトップスターだった程蝶衣と段小楼は過去の存在となっていた。
重い内容だがストーリーはとても面白い
混乱する時代背景に翻弄される3人はかなりヘビーな人生を歩み重いです。暗いと感じるかもしれません。ですが冒頭から一気に引き込まれ最後まで見てしまう作品。ストーリーの展開はとてもテンポが良く全く飽きません。映像はとても美しいです。超大御所映画監督チェン・カイコーと超大御所俳優の作品としても必見。
♥美しく最高に残酷な物語に釘付けです!
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〈参照〉于正氏のインスタより。鬓辺不是海棠紅の撮影画像。
ぶっちゃけこの作品は日曜の清々しい朝に語るものではない、かなりディープで複雑な心境になる映画です。汀羅はこの映画を一言で表すのなら「美しくて最高に残酷」です。覇王別姫は残酷なエピソードがたくさん登場します。これがまた中国映画の美しさや魅力となっている気がするのですが。
・指を切られる菊仙
・子ども時代の厳しい京劇の修行
・修行に耐えられなかった友人の死
・アヘン中毒
・オヤジやスポンサーに売られる
・文化大革命により思想改革させられる
・弟子に裏切られ馬鹿にされる
・かつて喝采を浴びたトップスターの現在
思い起こせば次から次へと残酷なエピソードばかりが頭に浮かびます。この残酷さは見ていて本当に心に刺さります。3人の決断や生き様がなんともリアルです。俳優陣が素晴らしすぎるのですが程蝶衣を演じたレスリー・チャンは香港のホテルで亡くなりました。この程蝶衣役が原因だったのはないかという噂は中国ではとても有名です。
♥「覇王別姫」は男同士の友情なのか否か
程蝶衣と段小楼の関係は?
この映画でよく取り上げられるのがこれです。これは答えの出ない壮大なテーマです。このふたりは愛し合っているのか否かは中国でも論争が巻き起こっておりいろいろな見解や考察があります。汀羅個人的にはそうとも言えるし、そうでないとも言えると思っています。程蝶衣は子供の頃からとても激しい京劇の訓練を受けます。
その中で自分を「虞姬」と錯覚し「覇王」である段小楼を愛し菊仙に嫉妬します。程蝶衣は富豪のおじいさんに売られたりスポンサーの男性と一緒にいたりします。中国では映画「覇王別姫」はふたりの愛を描いたものではないという意見が多いです。ですがやはりその部分はあると思います。
「君、花海棠の紅にあらず」の商細蕊と程鳳台は?
「君、花海棠の紅にあらず」の小説は程鳳台と商細蕊が愛し合うシーンがあります。ドラマ版でもふたりは深く関わっていきますが、兄弟や家族のような愛情として描かれています。これと見比べると映画「覇王別姫」はもっとわかりやすく率直で生生しいシーンが多いと思います。
♥まとめ
ドラマ「君、花海棠の紅にあらず」は映画「覇王別姫」と共通しているような点が多くオマージュ作品なのでは?というシーンが多いです。もしまだ覇王別姫をご覧になっていらっしゃらない方がいましたらぜひともご視聴ください。「君、花海棠の紅にあらず」と「覇王別姫」は全くの別物作品ですが、主人公の男性ふたりの関係性など関連して考えさせられることが多いです。